白色diary

孤立した随想

day2  執着ゆえの危惧、幸せ

 

 喪失、今はもうたどり着けないあの場所はいつも青く透明に光る水晶玉のようでした。

 もし、透き通る青い光だけを見つめ続けられる目が私にあって、辛さを投げ出してそこで伸ばし続けられる羽があるのなら、あの場所はどこよりも強い守りとなり、夢となり、ずっと幸せに暮らせるでしょう。

だからあの光を取り戻すためだけに、身を削って何でもすることが出来たら良いのかもしれないけど、そうやって苦労して手に入れた美しい場所にいても私は苦しみを抱き、死への期待を最後に抱く気がするので、悟りを開けないかぎりずっと幸せでいることなんて出来ないものです。

 

幸せは私の中だけにある、私の喪失した水晶を、もう一度手にして、幸せになった時、永遠の夢の中に囚われ再び外へ出ることは無いのでしょう、自分自身以外に救いがあって、それが不動で物であるというのは、少しだけ怖い話ですね。